心も野獣だった彼氏

心も野獣だった彼氏

ちょっとでも彼氏と連絡が取れなくなると、私は不安で仕方がありませんでした。
彼氏からは家の合鍵を受け取っていたので、連絡が取れない時は彼氏の家で待つようになりました。
それが嫌になった彼氏からは、「合鍵を返してほしい」と言われました。
息が詰まるという理由からでした。

 

彼氏と連絡が取れなくなった頃は、既に浮気をしていたのでしょうね。
バイト先の女性と歩いていることを目撃した友達が、学校内で激しく罵倒しているのを見てしまいました。
私がいないと思って事情を聞きにかかったのでしょうね。
なんとなく見てはいけないと思って木の陰に隠れてしまったのですが、2人の会話は私の耳に入って来てしまいました。

 

「あいつには黙っててくれよ。あいつ、可愛いくて連れて歩くのにはいいんだけどさ。それだけなんだよな」
「は?何それ?だったら別れてその女と付き合えばいいじゃん」
「だってさ、ミスキャンパスと付き合っているってだけで俺の株も上がるじゃん?」

 

友達に殴られる彼氏…。
私は黙っていられなくて止めに入ってしまいました。
そして、思わず謝ってしまったのです。

 

「ゴメン。ゴメンネ。私、つまらない女だから。他の女の子の方が魅力的だよね?付き合ってもらえただけでも幸せだった」

 

そう言った瞬間、友達から平手打ちをされました。

 

「もっと自分に自信を持ちなさいよ!コイツ、彼女がいるのに浮気したんだよ?なんで謝んのよ」

 

本来ならば、私が憤慨して彼氏を責めるべきなのでしょうね。
でも、私は勝手にミスキャンパスに選ばれてしまっただけで、自分には全く自信がない人間でした。
野獣と呼ばれている彼氏にも、いつか別れてほしいと言われるんじゃないかと不安な毎日でした。
あの風俗通い事件で、私はどんどん自信がなくなっていったのです。
私が不甲斐ないから彼氏がそういうところに足を運ぶんだと思ってしまったのです。

 

結局、野獣は心も野獣でしかありませんでした。
見た目が野獣だから心が綺麗だというのは幻想でした。
人間の心は、アニメの用にはならないのだと悟りました。
それ以来、私は益々男性を信用出来なくなってしまいました。
男性の頭の中はみんな同じで、絶対に浮気をするものなのだと思うようになりました。