合コンに妻現る!

合コンに妻現る!

「今日は学生時代の友達と飲み会だから、夕飯はいらないよ」

 

そう言って出勤した日の昼頃のことだった。
妻から「私も友達と飲みに行ってくるね」とキスマーク付きのメールが入っていた。

 

我が家には子どもがいないのだが、妻は専業主婦である。
それほど体が強い女性ではないし、
私が養っていけないわけではないので、結婚当初から専業主婦を認めた。

 

妻はしっかりと主婦の仕事を務めていた。
掃除も洗濯も完璧だ。
料理の腕も素晴らしく、余程のことがない限りは家で食事を取るようにしていた。
しかし、私が夕飯を食べない時は、友達と外食をすることが多かった。
1人分を作っても無駄であるし、妻の生き抜きも必要だろう。
私は特にその辺に関してうるさく言う男ではなかった。

 

夜の夫婦生活も上手くいっていた方である。
新婚当初に比べたら、回数は減ってしまったかもしれない。
でも、結婚7年目にしては多い方だったと思う。
何もかも順調な夫婦だったと思っているし、周りもそう思っていた。

 

ところが、妻は私を裏切っていた。
そんな素振りが一切なかったから、私は全く気付かなかった。

 

仕事が終わってから友達との待ち合わせ場所に行った。
若い頃とは違い、ちょっと落ち着いた和風居酒屋で飲むことが多くなっていた。
年齢層も20代後半から30代後半くらいの客層だった。
私達が通されたのは半個室だった。
店内が見渡せるようになっているので、ちらちらと歩いている他の客にも目が行った。

 

どうやら、近くの半個室で合コンが行われているようだった。
大人の合コンなのか、若い子のような煩さはなかった。
「俺も結婚していなかったら参加したかな」などと、ちょっとだけ邪なことを考えた自分がいた。

 

トイレに立った時、知っている女性に会った。
妻に紹介されたことがある友達だった。
挨拶はしたが、まさかここで会うとは。
もしかしたら、同じ場所で飲んでいたのかな?
そう思って聞いてみると、確かに妻もいるようだ。
それなら一緒にと思って誘ったら、口ごもってしまった。
逃げるように席に帰ろうとする彼女に「待って」と追いかけると、
そこは合コンが行われているであろう半個室だった。

 

普通の合コンのようであったが、たった1つだけ状況が違った。
そこには、男性と楽しそうに会話する妻の姿があった。
思わず名前を呼ぶと、固まっている妻の顔が目に入った。