なかなか尻尾を掴めない

なかなか尻尾を掴めない

目の前で起きたことを、私は一生懸命封印しようとしていました。
しょっちゅう我が家に入り浸っている彼氏が、浮気などする時間があるはずない!
何かの間違いだ!
そうやって現実から目を逸らそうとしました。

 

彼氏が家に戻ってきても、そのことは言わずにいました。
その日はそのまま外食に出掛けて、私は自分の家に帰りました。

 

しかし、一度目の当たりにしてしまうと、彼氏の行動が怪しく見えてきます。
様子がおかしい事に気付いた彼氏は、
私に「最近変だよ。どうした?悩み事でもあるのか?」と聞いてきました。
悩み事と言えば悩み事です。
その種はあなたにあるのだとも言えず、とりあえず微笑んで誤魔化しました。

 

でも、日に日に不安が募っていきました。
彼氏と一緒にいても、粗探しをしようとしていました。
携帯に表示される名前をチェックしてしまったり、目の動きをチェックしてしまったり…。
どこか上の空になっていました。

 

そんな私に彼氏は言いました。
「やっぱり変。何か抱えているなら言えよ。
解決できるか分からないけど、俺なりのアドバイスは出来るからさ」と優しくしてくれました。
その優しさが私を苦しめているのに…。

 

これ以上は誤魔化し切れないと思ったので、率直に聞いてみました。
掃除をしている時にヘアピンを見付けてしまったことを。
浮気をしているのではないかと疑っていることを。
彼氏は「まさか俺が原因だったとは。余計な心配させてゴメン」と謝ってきました。
ヘアピンの件は分からないけど、何もないと言われました。

 

しかし、不安は拭えませんでした。
再び彼氏の部屋であるものを発見したからです。
それは、彼氏が使うはずがないものです。
生理用ナプキンの紙が捨ててありました。
汚物自体はありませんでしたが、
テープ部分に張ってある紙がくしゃくしゃになって捨ててあったのです。
どうしてそれだけが残っていたのかは知りませんが、
私が捨てたものではないことは確かでした。
その時は生理中ではなかったし、その前の週も違ったからです。

 

でも、悔しいことに決定的な証拠にはなりませんでした。
彼氏に問い詰めてみたけれど、
「前に捨てたやつが残ってたんじゃないの?」と言われました。
そう言われてしまうと否定のしようがありません。